大学院研究レポート(金沢大学大学院)

核酸栄養による健康への貢献をめざして、大学院の博士課程で日々研究に励む、研究員の奮闘をご紹介します。

大学院で核酸の機能性研究に取り組んでいます

私は現在、金沢大学の加藤将夫先生の研究室で博士号取得の為に日々研究に励んでいます。大学院入学前の1年間は、次世代核酸ラボFDで研究に従事していました。その後、社会人博士をめざして金沢大学大学院の博士課程に入学しました。加藤先生の研究室とは以前から、核酸の脳機能における影響についての共同研究が行われており、これまでに特許取得や科学雑誌への論文掲載といった成果をあげている研究室です。このような研究室で学べる環境をいただいたことは、非常に貴重な体験だと感じており感謝しています。

薬学の知識は食品分野の研究にも役立っています

大学院では、核酸の脳機能への影響とそのメカニズムの解明をテーマに研究をしています。
具体的にはDNAとRNAの脳機能向上メカニズムの違いの解明を試みています。研究内容としては核酸をマウスに与え、行動評価をしたり、メカニズムを解明するために細胞を用いた検討と、動物を用いた検討の両方からのアプローチをしています。実験は必ずしも結果が伴うわけではなく、試行錯誤しながら進めています。なかなかうまくいかないときもあり苦労をすることも多いですが、文献調査等を行い、考えながら進めていき、結果が出た時の達成感は何ものにも代え難いです。核酸と脳機能の関連が解明されることは、栄養素としての核酸の重要性をさらに広めるきっかけになると考えています。
そんな私ですが、学生時代から食品に関する研究を行っていたわけではありません。私は大学では薬理学について研究しており、薬剤師免許も取得しました。しかし薬剤師ではなく、食品会社での研究員を目指しました。その理由は、食品は誰でも摂取でき、より多くの人の健康的な生活に貢献できるからです。薬学と食品は一見全く関連のない分野だと思われるかもしれませんが、大学時代に薬学部で学んだ体内動態や免疫系等の生体反応の機序の知識は、食品成分である核酸を研究する上で現在も役に立っています。

企業と大学院では研究に対するアプローチの仕方も変わります

また、私は企業での研究と大学院での研究の両方を経験して1つの大きな違いを感じました。それはゴールへのアプローチの仕方です。
企業ではゴールに向かって研究室全体で協力しながら進めていきます。例えば、商品開発という1つのゴールに対して開発担当者・分析担当者・機能性研究担当者等が様々な角度からアプローチします。
一方で大学院では論文化というゴールに向けて個人で研究を進めていきます。先生方にアドバイスをいただくことや、研究室のメンバーに助言をもらうことも多々ありますが、研究を進めるのは基本的に個人戦です。
また、企業で研究する上で考えるべきことは時間の使い方だと思います。企業では研究だけではなく、事務作業等の研究以外の業務も行います。その為、計画を立てて研究やその他業務を進めていくことが重要であると常に感じていました。

核酸の素晴らしさを多くの人に知っていただくために

研究員

私が研究者として目標にしていることは、栄養としての核酸を啓蒙していくことです。まだあまり知られていない核酸栄養について、啓蒙活動に繋がるような研究成果を出すことを目標としています。
そしてやはり入社当初から変わらないのは多くの人の健康的で幸せな人生に貢献したいという想いです。核酸栄養について機能性を研究していくなかで、核酸は可能性を秘めた素材であると改めて感じました。より良い商品開発に貢献できるような研究員を目指し、大学院で学んでいきたいと思います。

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