国際科学雑誌「Journal of Nutrition and Metabolism」に論文が掲載されました

次世代核酸ラボFDの林研究員が第一著者、須藤研究統括リーダー、藤田研究員、桐山研究員、金沢大学加藤将夫教授らの共著論文が、国際科学雑誌「Journal of Nutrition and Metabolism」に2026年5月29日付でオンライン掲載されました。この論文は「食事由来DNAの体内動態」というテーマで、金沢大学の加藤将夫教授と進めている共同研究の内容をまとめたものです。

論文タイトル Characterization of Gastrointestinal Absorption of Salmon Milt-Derived Oligodeoxyribonucleic Acids in Mice
(マウスにおけるサケ白子由来オリゴデオキシリボ核酸の消化管吸収特性の解明)
研究の概要 食事から摂取された核酸は、分解されサルベージ経路を経て再合成などに利用されます。食品由来の核酸はさまざまな機能性が報告される一方、体内への吸収形態や複雑な体内動態については十分に解明されていません。そこで本研究は、サケ白子由来核酸(オリゴDNA)の消化管吸収形態を明らかにすべく、経口投与後に消化管細胞膜を透過し循環血中に出現する分子を網羅的に定量しました。
試験では、オリゴDNAとしてサケ白子由来オリゴDNAの加水分解物であるHD-omDNAをICRマウスに経口投与後、尾静脈、大動脈、門脈から経時的に採血しました。

その結果、HD-omDNA投与群において、3つのピリミジン系モノヌクレオシド(チミジン、デオキシウリジン、デオキシシチジン)の尾静脈血漿中濃度が溶媒 (Vehicle)群よりも高く、これらが循環血に出現する分子形態として示唆されました。

【図】HD-omDNA経口投与後におけるピリミジン系モノ核酸の血漿中濃度推移

研究結果の図

【図】HD-omDNA経口投与後の大動脈および門脈血漿中ジヌクレオチド濃度

研究結果の図

さらに、いくつかのジヌクレオチドが門脈血中で検出され、これまで知られていなかったDNAの小腸における吸収形態としてジヌクレオチドが示唆されました。

以上より、HD-omDNAは主としてピリミジン系モノヌクレオシドとして消化管を透過し、一方でジヌクレオチドも吸収形態として存在することが明らかとなりました。

著者 Fuyu Hayashi, Yusuke Masuo, Yuki Nishizawa, Ayaka Koike, Takahiro Ishimoto, Keisuke Kiriyama, Mica Fujita, Keita Sutoh, Yukio Kato

掲載論文は、下記のリンクより閲覧できます。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1155/jnme/2183675

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