研究開発・品質保持を支える核酸成分の分析について

研究員 松村香奈

核酸原料の研究開発において世界をリードする次世代核酸ラボFDでは、特許を取得した独自の核酸成分の分析方法を採用し、核酸原料の研究、開発、品質保持に取り組んでいます。

正確な成分分析技術は研究開発の根幹を支える

健康食品や化粧品原料の研究開発において、サンプル中にどのような成分がどのくらいの量で含まれているのかを正確に分析することは、研究開発の根幹を支える重要な技術であることは言うまでもありません。また核酸栄養の機能性研究においても、マウスやショウジョウバエといった試験動物の血液や臓器などの体内に、どのような種類の核酸成分が含まれ、その核酸がどのような影響を与えるのかを把握することは、機能性を解明するうえで重要な情報となります。

特許を取得した独自の分析方法で核酸量を測定しています

次世代核酸ラボFDでは、新たな核酸原料の開発、核酸栄養の機能性研究、フォーデイズのオリジナル核酸原料「FCore-2021」の品質チェックのために、DNA、RNAをはじめとしたさまざまな核酸成分の分析を行っています。核酸の定量分析は、次世代核酸ラボFDが考案し特許を取得した独自の分析方法で行っています。この分析方法では、DNAやRNAを一旦、ヌクレオチドまで分解してから測定し、ヌクレオチド、ヌクレオシド、塩基といった核酸成分を一度に分析することに特化しています。さらに「FCore-2021」については、含有量の規格が設定されているDNA量の測定以外にも、品質の保持、均一化のためにDNA分子量の確認も行っています。

研究室

健康への貢献をめざして新たな研究にも挑戦

体内の核酸量は年齢とともに減少し、健康や老化にも影響すると考えられていますので、体内核酸量の推移に関する研究は大変有意義です。しかし、ヒトでは倫理的な問題から血液検体以外では測定することが難しく、マウスでも組織や器官レベルであれば測定できますが、体全体の核酸量を測定することは難しいとされています。一方、生育環境がヒトと近しいショウジョウバエは体が非常に小さいため、体全体の核酸量を測定するが可能です。そこで私たちは、体全体の核酸量の推移を調べるために、ショウジョウバエの体内核酸量を測定し、核酸と健康・老化との関係を研究しています。また将来的には、私たちが普段食べているさまざまな食品中に、どのくらいの核酸がどのようなバランスで含まれているのかを、私たちが開発した分析方法で調べたいと考えています。DNAはサケの白子、RNAは酵母に豊富に含まれていますが、他の食品に含まれる核酸成分が健康へ貢献する可能性も探っていければと考えています。

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